人は変われる? 変われない?

こんばんは。大宮です。
蒸し暑い日が続きますね。寝るときにはクーラーを消したい(エコではなく体のために)けれど、窓を全開にしてもムワッとした空気が流れ込んで来るだけ。ごくたまに涼しい風が入ってきたりすると、自然の恵みに激しく感謝します。でも、そもそもこんなに暑くしてるのもお前だろ、自然。いい加減にしろ!

ええっと、八つ当たりをしてごめんなさい。
こういう自己中心的な逆ギレ性格って、40歳ぐらいになったら直るのでしょうか。
先日、作家の中村うさぎさんにインタビューをした際、「人は変われるのか?」という話になりました。
記事にも書きましたが、中村さんの答えは「性格は変わらない。私は昔から短気で協調性がなかった。51年生きてきても変わらない」とのことでした。

自分を振り返ってみると、例えば「心配性のくせにスタートが遅い」という性格はずっと直りません。
仕事(かつては受験勉強)が一つでも残っていると、特に平日の日中とかはすごくグダグダしてしまうんです。
午前中から仕事場に行って2時間ほど集中すれば終わる仕事が残っているとします。9時ごろに目覚めても、「あー、原稿に向き合いたくねー。書けないかも。怖いよー」と思いながら布団をかぶり、二度寝します。で、ようやく目覚めると『笑っていいとも』とか『つばさ』(NHKの連続ドラマ小説)が始まっています。軽い自己嫌悪を感じながら、昼ご飯をお腹一杯食べるとまた少し眠くなります。ゴロゴロしていると2時過ぎです。あうー、と言いながら重い腰を上げて着替えて仕事場に行きますが、おやつを食べたり週刊誌『SPA!』を読み返したりしながらグダグダして、ようやく原稿書きに集中するのは4時すぎ。7時ごろに終わったときに僕の胸に去来するのは、「俺、今日まともに活動したのは3時間弱だけじゃん」という哀しみです。その他の時間は、仕事するでもなく遊ぶわけでもない、中途半端なモヤモヤタイム。そして自宅に帰ると、今度は風呂にすぐ入るか否かで1時間以上ウダウダします。仕事も風呂も浸かってみると気持ちよかったりするんですけど、始めるのが億劫なんですよ……。

という性格も、死ぬまで直らないんですか?
嫌だなあ。人生の貴重な時間を大量に浪費している気がします。
ああ、けじめのあるエネルギッシュな人間に生まれ変わりたい!

ただし、中村さんの話には続きがありました(記事には書きませんでしたけど)。
「性格は変わらないけれど、価値観とか世界観は変わる。そういうものは『●●はこうでなくちゃ』という思い込みにすぎないことが多いから。普通に暮らしていても、思いもよらない妙な人に出会うことってあるよね。その人なりに生きていることがわかると、自分がこだわっていた価値観も相対的に見えて、『こうでなくちゃいけない』なんていう生活スタイルはないんだな、と気づいたりする。そういう意味では、私は若い頃からずいぶん変わったよ」

うーん、確かにそうですよね。
子どもは「一姫二太郎」が理想、女には母性愛がある、夫婦は一生添い遂げるべき、体育会系は無神経なアホ、男なら1000万円プレーヤーを目指せ、会社員より自営業者のほうがカッコいい、田舎は温かくて都会は寂しい、宗教は古臭くて怖い、六本木には拝金主義者、永田町と霞ヶ関には権力主義者ばかり……。すべて僕の勝手な思い込みです。
こういう「価値観」らしきもので自分を固めていれば、「こだわりを持った一筋縄ではいかない男」を演じられるし、苦手な人を避けて生きられるので楽なのですが、だんだんと自分の世界を狭めて息苦しくなってきます。

苦手な人とも面と向かう心構えがあれば、中村さんの言うように価値観や世界観は伸びやかに変わっていく予感がします。
もっともっといろんな人に会いに行こう。率直な気持ちをぶつけて相手の話も聞く対話の中から、時代と自分に必要な新しい価値観を見つけていこう。
こんなことを相変わらずのグダグダ性格で考えております。
by jikkenkun2006 | 2009-08-16 23:02 | 週末コラム


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