若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ』など

 以下、4月分の月間読書録です。

☆池波正太郎『鬼平犯科帳』(十六)(十七)
〇山西均『日本企業のグローバル人事戦略』
〇ヒロ前田『TOEIC900点。それでも英語が話せない人、話せる人』
〇藻谷浩介、NHK広島取材班『里山資本主義』
〇平川克美『小商いのすすめ』
〇福岡伸一『生物と無生物のあいだ』
〇水道橋博士『藝人春秋』
〇山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』
☆速水健朗『自分探しが止まらない』
〇平山夢明『ダイナー』
〇原田曜平『ヤンキー経済』
〇斉藤環『ヤンキー化する日本』
〇田辺聖子『ベッドの思惑』
〇若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ』(下)
注:〇は初読、☆は再読の本

 今月のベストは若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ』。半年ほどかけてようやく読み終えました。天正遣欧使節の4少年の栄光(フェリペ二世やローマ法王に謁見)と悲惨(帰国後に迫害されて棄教や亡命、殉教)を中心に、戦国末期から徳川期に至る日本と宗教革命と大航海の時代だった西欧の衝突を詳細かつ壮大に描いています。ローマ在住の美術史家だった著者が、日本人でありながらルネサンス絵画を研究してきた自らの存在意義を、かつて日欧の懸け橋になろうとした4少年(クアトロ・ラガッツィ)に託して書いたそうです。後世に残る数少ない名作だと思います。
by jikkenkun2006 | 2014-05-01 20:19 | 月間読書録


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