ひとりでも生きる

こんばんは。大宮です。
ひまわりの一輪挿しを部屋に飾っています。夏なのに一週間も枯れずに咲き続けています。ひまわりの生命力ってすごいですね。

いま、未婚化・核家族化・高齢化の進展によって、一人暮らしが日本で最も多い生活スタイルになっているそうです。
先日、週刊『東洋経済』の「ひとりで生きる」という特集に参加し、40代と50代の未婚男性がけっこう楽しく暮らしている様子を記事にしました。

こういう記事を書くと、「それでもやっぱり家族はいいよ」とか「若いうちはひとりでいいけど老後は寂しいよ」という反論を受けます。
僕は家族の価値を否定するつもりはありません。もし、ものすごく子どもが欲しいのであれば、男性も女性もできるだけ早めに結婚相手を見つけるべきだとも思います。

でも、自分の家族ができることと充実した人生を送ることは別問題であるような気がします。家族に囲まれていても空しい顔の人もいるし、ずっと一人で暮らしていても味わいのあるいい顔をしている人もいますよね。

僕の周囲を見ると、充実した生活をしている人の共通点は「ひとりでも生きる覚悟」があることです。
いまは家族がいても、離婚や死別などの理由でいずれ別れることになる。そうなったらそれぞれが新しい生活を楽しむしかないよね、という認識。
冷たいように聞こえますが、この覚悟があるからこそ今のつながりを大事にできるのではないでしょうか。

「何があっても絶対に失うことがない」と過信した人間関係には、軽んじ合いながらも甘え合うような不潔さが漂い始めます。

僕はかつて恋人に甘えかかりすぎ、愛情を試すようなマネ(浮気の告白です)までして愛想をつかされた経験があります。取り返しのつかない過ちです。
好きな人だからこそ、適度な距離感を保ってお互いを尊重しなければならなかったのに。

逆に、学生時代は仲の悪かった父親とは数年前から良い関係を築けています。
きっかけは父が大病をして死にかけたことです。
手術の夜、家族みんなで病室に行きました。病気と手術の負担によって土気色の顔で眠る父を間近で見て、僕はようやく気づきました。家族といえどもずっと一緒に生きられるわけではないのだと。

みんないずれは一人きりで個別に死ぬ。永遠の別れ。
人類が平等に背負ったこの運命は自分の家族にもやって来るんだ、とそのとき初めて知ったのです。
恐れと孤独を感じると同時に、家族に対する温かな感情が湧いてきたのを覚えています。
「家族」だからではありません。今まで一緒に暮らしてきた親しい人々なのに、いつの日か確実に別れなければならない。その悲しみを込めて今を大切にするのです。

ひとりで生きる――この言葉は、実際に一人暮らしをするという意味ではなく、「ひとりでも楽しく生きる覚悟を持つ」という意味で使うべきだと思います。
by jikkenkun2006 | 2007-07-29 23:58 | 週末コラム | Trackback | Comments(10)
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Commented at 2007-07-30 18:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Meet at 2007-07-30 21:13 x
私は「ひとりで生きる」っていうのは、文字通り「独り」の力で、人付き合いはあっても根本のところでは誰にも寄り掛らないで生きるっていう意味なんだと思ってました。でも実際にそうやって生きるのには、やっぱりそれなりの覚悟は必要な筈ですよね。がむしゃらに頑張って、虚勢張って生きてる姿は、本当の意味で「独りで生き」てないって事になるんでしょうか。”覚悟”って体現するのが難しくて重い言葉ですよね。

本文中の「軽んじ合いながらも甘え合うような不潔さ」っていう表現、凄い印象的です。実体験があるからこその生々しさなのでしょうか。真理の深淵を垣間見た人の言葉の様に奥が深い気がします。リアルです。
Commented by jikkenkun2006 at 2007-07-30 23:42
>リンリンさん
嬉しいコメントありがとうございます!

>Meetさん
「人付き合いはあっても根本のところでは誰にも寄り掛らない」っていい表現ですね。僕が使った「覚悟」という言葉は、ちょっと悲壮感が出すぎる気がします。もっと自然にしなやかに独りを生きればいいんでしょうね。そんな人になるためにはどうすればいいのか。興味あるテーマのひとつです。
Commented by だいちゃん at 2007-07-31 12:17 x
珍しく!?シリアスな内容ですね「自分の家族ができることと充実した人生を送ることは別問題であるような気がします」とありますが、確かにそうかも。もっというならば結婚して(他人から見たら)「面白くない人」になってしまう場合があります。(特に男性)。自分もそうなりかけていますが、ここは少し踏ん張って、「面白い人」GroupにStayできるよう、家族や家族のライフプラン以外に自分の興味関心の輪を広げていかなくては・・・と思っています。
Commented by baobab at 2007-07-31 22:59 x
自分の家族ができることと充実した人生を送ることは別問題、そんな考え方もあるかなと思います。でも私は、現在結婚して家族を持ち独身のときより充実しています。それは我が子を通して自分を知ったり、自分が親にどのように育てられてきたかを知ることで自分の本質を見つめることができるおかげで、「自分らしさ」を見つけられるから。それに、独身でいるときはなかなか他人との考え方の違いで悩むことはなかったけれど、結婚すると日常的に感じるものです。でもだからこそ自分が育つし、自分をどんどん変えていくことができると思います。そうしてそれまで見いだせなかったより満足度の高い「自分らしさ」に出会えたり、充実感を体感することができると思います。余計なおせっかいですが、大宮さんにはまだ一人で生きる覚悟を決めずにいいと思える結婚生活を営むぞ!という方向で頑張ってほしいです。大宮さんが夫&父になったら、家族にすごく良い風を吹き込んであげられると思いますヨ。
Commented by jikkenkun2006 at 2007-08-01 00:58
>だいちゃん
コメントありがとうございます! 既婚・未婚を問わず、言い訳をせずに自分のやりたいことややるべきことを貫いている人はカッコイイなと思います。お互いがんばりましょう!

>baobabさん
こういうきちんとした反論(?)をいただけると、ブログをやっていてよかったなと思います。結婚によってより生活が充実した方の気持ちがよくわかりました。結婚するかどうかは別にして、周囲の人とよい影響を与え合える人間にはなりたいです。
Commented at 2007-08-03 20:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by jikkenkun2006 at 2007-08-03 22:28
>なつみかんさん
率直なコメントをありがとうございます。健康も人間関係も失ってみないと真の価値がわからないのかもしれませんね。僕も後悔ばかりです。でも、それもいずれ味わい深い大切な思い出に変わっていくという確信に救われている気がします。
Commented by そうめん at 2007-08-04 02:28 x
まぁぶっちゃけて言ってしまえば、結婚も家族も、充実した人生を送るための手段になるかもしれないしならないかもしれないというだけの話であって、それの価値を妄信するとか、それしか手段はないと思うのはおかしいのでは、ということで。

しかし一方では、充実した人生を送るために「ひとりでも楽しく生きる覚悟」を持つことは必須でもないわけで。詰まるところ、充実してない人生を送っているひとがその責任を他人に転嫁するな、とも読むことも可能。良かれ悪しかれ、自分の人生の責任は自分で引き受けろと。
Commented by jikkenkun2006 at 2007-08-05 23:16
>そうめんさん
コメントありがとうございます。自分の人生の責任を自分で引き受ける、実践はなかなか難しいですけど大切かもしれませんね。少なくとも他人のせいにはしたくないです。


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