西荻つながりの友人たちと楽しみで作っているフリーペーパー『
西荻丼』の10号ができました。思い返せば3年前、この街にほとんど友人がいなくて寂しかったとき、『西荻丼』創刊号を見つけたのです。マニアックになり過ぎない親しみやすい紙面に惹かれ、編集メンバー宛にメールを送り、2号目から参加しました。友だちがほしかったから……。いまではメンバーの2人と仕事場まで一緒に借りています。
僕の西荻生活を温めてくれた『西荻丼』。記念すべき10号は特に心を込めて作りました。主な内容は、
●西荻在住40年のジャズドラマー・古澤良治郎さんインタビュー
●善福寺公園に出没する2羽の怪鳥物語
●若主人が経営する仕立て屋さん紹介
です。個人的には取材に立ち会った仕立て屋の若主人の話が印象的でした。仕立て屋を志したきっかけは、映画『ゴッドファーザー』だというんですよ。登場するマフィアたちが着ているスーツの格好良さに参ってしまったんだそうです。
「お水っぽいイタリアと機能的なアメリカ。当時のイタリア系マフィアは、この二つのスタイルが混じり合ったスーツを好んでいたんです!」
熱っぽく語る若主人。スーツ姿が格好良い映画といえば、『炎のランナー』はどうでしょうか。
「おお! あれも素晴らしい映画ですよね。20年代のイギリスは、装飾の多いスーツが全盛だったんですよ。そういうスーツが好きな人にはたまらない映画ですよ」
秋の夜長に、服に注目して映画を観直すのも楽しそうですよね。